齋藤一徳の生で見るフェンシング
近年、日本でも多くのスポーツが人気を博し、新たにプロリーグが誕生するなど、盛り上がりを見せています。
その中でも私が特にオススメしたいのが、フェンシングです。
フェンシングはフランスが発祥の剣を用いたスポーツで、元は中世の騎士が行っていた剣術でした。
本来は実践的な剣術で、それこそ相手の命を落とした方が勝ちというものでしたが、時代が進むにつれあらゆる武器が台頭し、剣は実践には向かなくなりました。
それでもフランスの上流階級には剣術が大変人気があり、貴族の嗜みとして19世紀頃からスポーツとしての今の形へ姿を変えていったのです。
そんなフェンシングですから、戦いの瞬間に漂う緊張感はしびれるものがあります。
一対一で剣を差し出し向き合い、さながら中世ヨーロッパの決闘のような雰囲気に、見ている方は息を呑んでしまいます。
そして戦いが始まれば剣がぶつかり合う音とステップを踏む音で激しさが増し、ポイントが入るまでに一瞬でことが過ぎ去るのです。
その光景はもはや芸術の域にあり、一つのスポーツとしての枠組みを超えたものだと私は思っています。